ユニオン銀、米シティのフィリピン個人向け部門買収

フィリピンの大手銀行ユニオンバンクは23日、米金融大手シティグループがフィリピンで手掛ける個人向け銀行部門を買収すると発表しました。100万人近いシティの顧客基盤と資産を組み入れるとともに、金融サービスのデジタル化を急いでいます。

買収総額は明らかにしていない。ただ資産取得の対価に加え、プレミアムとして453億ペソ(約1000億円)をシティに支払うと説明しています。フィリピン中央銀行など規制当局からの承認を受けて、2022年後半に買収を完了する予定です。

エラモン・アボイティス会長は「フィリピンで主要行として我が社の立ち位置を確立し、成長を加速させる」と強調しました。預金やローン、クレジットカードの発行などデジタル関連のサービスを拡充する見通しです。

買収する個人向け銀行部門はローン事業やクレジットカード事業を含みます。6月末時点でローンなどを含め895億ペソの資産を保有する一方、負債は717億ペソでした。シティはかねて「フィリピンを含むアジア・太平洋地域のグループ戦略を見直す」と表明していました。

ユニオン銀はフィリピンの大手財閥アボイティス系の金融機関で、1,000万人を超える顧客を持っています。資産規模では同国の銀行で10位。中銀からオンラインで金融サービスを手掛ける「デジタル銀行」の免許を取得した6社のうちの1社です。

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この記事の監修

家村均
家村均

一般社団法人 フィリピン・アセットコンサルティング
エグゼクティブ・ディレクター
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慶応義塾大学経済学部卒業後、東急に入社し、海外事業部にて、米国・豪州・ニュージーランド・東南アジアなどで不動産開発や事業再構築業務に従事。
また、経営企画部門にて東急グループの流通・メデイア部門の子会社・関連会社の経営・財務管理を実施した。(約15年)
その後は、コンサルティングファーム(アクセンチュア)や投資ファンド(三菱UFJキャピタル)などで、企業や自治体の事業再構築、事業民営化等の支援や国内外のM&A案件のアドバイザリーを実施し、2018年10月より、GSRにて、日本他の投資家および企業、ファンドなどに対してフィリピン不動産への投資や事業進出のアドバイザリーを行っている。

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