ムーディーズ、比大手2行の格付け据え置き

米格付け大手ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、フィリピン大手銀行のBDOユニバンクとリサール商業銀行(RCBC)の格付けを投資適格級の「Baa2」に据え置きました。新型コロナウイルス感染拡大による景気悪化で資産の質は劣化しているものの、十分な資本や流動性があると判断しました。
ムーディーズはBDOユニバンクについて、6月末時点の中核的自己資本比率(CET1)が2020年末の13.2%から13.9%に上昇したと指摘しました。フィリピン中央銀行が大手銀行に求める下限の10.5%を超えていることなどから、格付けを据え置きました。
一方で、コロナ禍による不良債権比率の上昇で、多額の貸倒引当金の計上を余儀なくされることが懸念されています。向こう12~18カ月は収益が圧迫されるとの見方を示しました。

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この記事の監修

家村均
家村均

一般社団法人 フィリピン・アセットコンサルティング
エグゼクティブ・ディレクター
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慶応義塾大学経済学部卒業後、東急に入社し、海外事業部にて、米国・豪州・ニュージーランド・東南アジアなどで不動産開発や事業再構築業務に従事。
また、経営企画部門にて東急グループの流通・メデイア部門の子会社・関連会社の経営・財務管理を実施した。(約15年)
その後は、コンサルティングファーム(アクセンチュア)や投資ファンド(三菱UFJキャピタル)などで、企業や自治体の事業再構築、事業民営化等の支援や国内外のM&A案件のアドバイザリーを実施し、2018年10月より、GSRにて、日本他の投資家および企業、ファンドなどに対してフィリピン不動産への投資や事業進出のアドバイザリーを行っている。

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