銀行の不良債権額、6月は74%増

フィリピン中央銀行によると、2021年6月末時点の国内銀行の不良債権(速報値)は総額4,829億9,112万ペソ(約1兆600億円)となり、前年同月から73.9%増加しました。前月比では0.7%増加しました。不良債権は6カ月連続で増加しています。
不良債権比率は4.48%でした。前年同月に比べ1.91ポイント上昇し、12年ぶりの高水準となりました。
貸倒引当金は、前年同月比31.3%増の3,977億9,034万ペソでした。商業銀行など46行の貸倒損失は、3.5倍の計49億2,000万ペソに達しました。
中銀によると、大手銀行は、不良債権比率が向こう2年で最大6.5%まで上昇する可能性があるとのことです。
国内銀行全体の6月末時点の業績は、純利益が前年同期比42.9%増の1,226億7,115万ペソで、純金利収入は3.4%減の3,255億8,251万ペソでした。

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この記事の監修

家村均
家村均

一般社団法人 フィリピン・アセットコンサルティング
エグゼクティブ・ディレクター
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慶応義塾大学経済学部卒業後、東急に入社し、海外事業部にて、米国・豪州・ニュージーランド・東南アジアなどで不動産開発や事業再構築業務に従事。
また、経営企画部門にて東急グループの流通・メデイア部門の子会社・関連会社の経営・財務管理を実施した。(約15年)
その後は、コンサルティングファーム(アクセンチュア)や投資ファンド(三菱UFJキャピタル)などで、企業や自治体の事業再構築、事業民営化等の支援や国内外のM&A案件のアドバイザリーを実施し、2018年10月より、GSRにて、日本他の投資家および企業、ファンドなどに対してフィリピン不動産への投資や事業進出のアドバイザリーを行っている。

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