三菱パワー、比の発電所にAI導入へ

三菱重工業の完全子会社の三菱パワー(横浜市)は、フィリピンの発電所に人工知能(AI)システムを活用したデジタルソリューションを導入する考えを明らかにしました。発電所のトラブルを回避し、効率化や自動化、コスト削減を実現できるということです。

AIや機械学習、適応制御技術などを活用して発電所のスマート化を実現するソリューション「TOMONI」を提供します。発電所の詳細については明らかにしていません。80万キロワット級のガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備では年400万米ドル(約4億4,500万円)のコスト削減につながるとの見方を示しました。

三菱パワーはマニラ首都圏モンテンルパ市のアラバンに、東南アジア各国の火力発電所をカバーする「遠隔監視センター」を設置しています。センターではTOMONIを使用してプラントの運転データを監視し、データ収集と分析により発電所の運用を改善するということです。

三菱パワーはこれまでに、フィリピンで15カ所の発電所に機器の供給や保守サービスを提供しています。今後も発電所にTOMONIソリューションを提供していく方針を示しました。アジア向けでは、1月時点でTOMONIを65基導入しています。

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この記事の監修

家村均
家村均

一般社団法人 フィリピン・アセットコンサルティング
エグゼクティブ・ディレクター
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慶応義塾大学経済学部卒業後、東急に入社し、海外事業部にて、米国・豪州・ニュージーランド・東南アジアなどで不動産開発や事業再構築業務に従事。
また、経営企画部門にて東急グループの流通・メデイア部門の子会社・関連会社の経営・財務管理を実施した。(約15年)
その後は、コンサルティングファーム(アクセンチュア)や投資ファンド(三菱UFJキャピタル)などで、企業や自治体の事業再構築、事業民営化等の支援や国内外のM&A案件のアドバイザリーを実施し、2018年10月より、GSRにて、日本他の投資家および企業、ファンドなどに対してフィリピン不動産への投資や事業進出のアドバイザリーを行っている。

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